https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/pdf/0021005-038.pdf
いよいよ令和4年1月1日から電子取引についてはデータ保存が義務付けられる時期が近づいているわけですが、おそらく事業者のみなさまに置かれましては今までと変わらず処理をされる認識でいらっしゃる方が多々いらっしゃることでしょう。
そのため、最低限の情報と今後の対応方法について個人的見解を加味してご案内させていただきます。
気をつけるべきことは、今まで紙でのみ保存しておけば済んでいた請求書等(国税関係帳簿)につき、電子データによる保存が義務付けられるため、データを保存しておく必要があること。
保存するデータについては、検索により「取引年月日」「取引金額」「取引先」にて検索できるようにしておくこと。です。
ECサイトやネットを経由した購入、紙媒体ではない受け取り方法による請求書の授受をしたものがこれにあたり、紙で受け取るものについては今までどおりで差し支えありません。
ここで懸念すべきことは3項目を「検索できるようにしておくこと」です。
そのため、ファイルの保存をどのようにフォルダ分けし、どのようなファイル名で保存するか
1.事業年度ごとに分ける
第1期、第2期、第3期とまずは事業年度でわけるのが理想的です。
2.収益か費用かでわける。
3.請求書等は必ず拡張子をPDFにして保存する。
4.ファイル名は 「取引年月日」「取引金額」「取引先」にする。
結果、下記のようなフォルダ構成になることが考えられます。
第○期
⇒収益
⇒売上請求書
⇒ファイル名「20210906_○○㈱_220,000円」
⇒営業外収益
⇒ ファイル名「20220105_○○助成金決定通知書 _500,000円 」
⇒費用
⇒原価(仕入、外注費)
⇒ファイル名「20220131_㈱△○ △○ _110,000円 」
⇒経費(公共料金、通信費、消耗品費関係)
⇒ファイル名「20210831_㈱So○○_5,500円」
※発行日や利用期間がバラバラのため日付は月末に統一して処理する。
⇒クレジット利用明細
⇒A○○X
⇒エ○○
⇒ト○○クラブ
⇒ら○○ん
⇒ファイル名「20210910_A○○X_219,851円」※引落日又は発行日で統一
⇒その他
⇒不動産賃貸契約書
⇒リース契約書
⇒借入書類
覚えておいていただきたいこと
取引先ごとにフォルダを作る方がよく見受けられますが、日付をファイル名の頭に入れることでフォルダの並べ替えをすることで日付順になり、かつ、フォルダ内検索により取引先名を抽出できることから、取引先名ごとのフォルダは作成不要と考えられます。
また、対象月ごとにフォルダ分けをするかたも見受けられますが、ここについてはご自身の運用方法により好きずきで分けてもよろしいかとは存じます。
ちなみに、お客様へ上記ご説明差し上げたところ皆様から、いつ・だれが決めたのだというお声がいっぱいあがってきましたので調べましたところ下記の情報が確認できました。
1.声を上げたのは・・・。
河野太郎行政改革担当大臣は、2020年10月12日、政府の規制改革推進会議の中で、紙で発行される領収書の電子化を推進するよう法務省に要請したと報道されました。
菅義偉首相が指示した行政手続きのデジタル化に加え、民間取引でもデジタル化を促す。法務省は法的な問題点などを検証する。 政府の規制改革推進会議が同日開いた作業部会で、民間取引の書面や対面規制の見直しを議論した。紙の領収書の撤廃と電子データへの移行を議題に据えた。
2020年10月13日 日本経済新聞 https://keiriplus.jp/efficiency/news-ryousyusyo-digital/
2.その結果、議題にあがり承認可決したのは菅政権
自民・公明両党は10日、来年度の与党税制改正大綱を決めた。新型コロナウイルスによる経済の落ち込みを受け、家計や企業への支援が並ぶ減税色の濃い内容となった。菅政権初の税制改正で、首相肝いりの脱炭素化やデジタル化を促す優遇税制も目立つ。
2020年12月10日 朝日新聞 https://www.asahi.com/articles/ASNDB671RNDBULFA00F.html
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